SS
ラファエロ「SS
Raffallo」は姉妹船の「Michelangelo」共に Italian
Line が1958年に老朽化した「MS
Saturnia 」と「 MS
Vulcania」の変わりに新造船を計画し建造した
オーシャンライナーです。
当時のイタリアは不景気であったため雇用の推進につながる事業となりました。
ラファエロの概観上特徴的な点は、ファンネルの形状が特殊で煤煙が後甲板に落ちてこないように考慮されていました。 またフィンスタビライザーも取り付けられました。
1968年には船内にスケートリンクのショーが出来るように改装された最初の客船となりました。
1970年5月にスペインの南沖でオイルタンカーと衝突しましたが、幸いにも死者は出ませんでした。
1970年代になると航空機との競争が激化して大西洋横断航路の乗客が激減して採算が悪化。
1974年にイタリア政府からの助成金が停止されたのを機会にイタリアン・ラインはラファエロとミケランジェロの売却を決定。
1976年にイランの Shah
of Iran が購入。 クルーズライナーとして使用するのには老朽し過ぎていたため洋上ホテルとして使ういました。
しかし、1979年のイランイラク戦争の間にイラク人による略奪などにより荒廃。
1983年に再びクルーズ船として使おうとしましたが、戦争中に魚雷によって撃たれていて、半沈没状態でありました。
その後貨物船などの衝突により完全に沈没。
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